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脱常識の社会学

社会学おもしろすぎ。この本の根底にはデュルケムって人の思想があるようだ。 まえがき 「どんな学問も次の二つのことを目指さなければならない。すなわち、明快であること、そして当たり前でないこと、である。本当の知識は伝達できるものでなければならない。つまり、人に分かるように言い表すことができなければならない。しかも、何か言うに値すること、これまで知られていなかったことで、それを知れば知る前とは何かが違ってくるようなことがそこに含まれていなければならない。」 合理性の非合理的基礎 「誰もが自分の職務を果たすことだけに一生懸命で、目的に対する最も有効な手段を計算しながら、大きな機械の歯車の歯のようにふるまう。歯の目的は、特定の歯車を回すことである。歯車の歯としてふるまう人は、そもそもなぜ歯車が回らなければならないのか、機械全体を解体して別のものにとりかえた方がよいのではないか、といった点については判断ができなくなってしまう。」 「資本主義の本質は、マルクスが指摘したように、あらゆることを利潤計算に還元する傾向に他ならないからである。この過程において人間的価値は経済的価値に従属させられ、人間に対する配慮は資本主義のなかで失われてしまう。さらに、このシステムの経済的結果さえも、長期的にみれば不合理なものである。」 契約には2つの契約が含まれている。一つは契約それ自体。もう一つは、互いに契約を守るという暗黙の契約である。欺くことと約束を守ることでは、前者の方が合理的である(欺く方が期待値が高い)。人が合理的なら欺くことになる。デュルケムがこれを持ち出したのは、社会組織は、契約になど基づいていないことを示したかったから。「デュルケムの結論は、契約というものは非合理的な何ものかに基づくということである。彼はそれを「前契約的連帯」と呼ぶ。これは、要するに、社会が信頼に基づくものだということである。」 これは長期的な損得を計算に入れても成り立つと著者は云っているが、よくわからん。合理的な人間は、最低の人間と云うことだね。合理的になれ、なんて言えなくなっちゃったね。 医療費を無料から$1にしたら、来院者は激減した(適切な水準になった)。$1は十分やすいので、合理的に考えれば、減らないはず。 「重要なのは、私たちの手にする実際の利益の客観的な価値よりも、世界についての私